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テレワークとは

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「テレワーク」ってなに?

テレワークとは、「ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」を言います。

テレワークは、英語で「telework」と書きます。「tele=離れた」と「work=働く」という言葉を組み合わせてできた造語で、「離れた場所で働く」ことが、テレワークという言葉の本来の意味です。

では、どこから離れるのでしょうか?

それは、会社やお店、現場など、「仕事をするための場所」です。そして、離れた場所で仕事をするために、インターネットやパソコン、タブレット端末、スマートフォンなど、ICTを活用するのです。

「決められた時間に決められた場所で働く」という従来の働き方に対して、テレワークでは労働者の事情に応じて、働く時間と場所を柔軟に選び活用することができます。もちろん、従来の働き方を否定するものではなく、多様な働き方を実現する一つの選択肢です。

テレワークは、これまで主に、労働者のワーク・ライフ・バランスの向上を目的に企業のCSRの一環として導入される傾向がありましたが、2011年3月に発生した東日本大震災をきっかけに、BCP(事業継続計画)の一環として注目が高まりました。その後、労働力人口の減少などを背景に、政府の進める「働き方改革」を実現する重要な施策の一つと位置づけられ、現在では多くの企業が、生産性向上人材確保などの「企業戦略」としてのテレワーク導入を進めています。

 

テレワーク(在宅勤務)の分類

「テレワーク」と一口に言っても、場所や頻度、目的に応じて様々な種類があります。

分類方法は諸説ありますが、ここではテレワークJAPAN 運営事務局 代表 田澤由利による、「働き方」と「テレワークをする背景・理由」という観点をもとにした分類方法で説明します。

まず、「働き方」によって、会社の社員として雇用されて働く「雇用型テレワーク」と、自営で働く「自営型テレワーク」に大きく分類されます。これに対して、「テレワークをする背景・理由」でも、大きく分類します。移動しながら働く必要があるためにテレワークをする「モバイル型テレワーク」、そして育児や介護、病気やけがなど様々な理由で移動できない(または移動しない)ために、家でテレワークをする「在宅型テレワーク」。このように、雇用型と自営型、モバイル型と在宅型の4つの象限に分類すると以下の図のようになります。

テレワークJAPAN運営田澤由利によるテレワーク分類

では、よりわかりやすくするために、みなさんがご存知の言葉を4つのパターンに当てみましょう。

  1. 雇用型×モバイル型
    会社に勤務し、移動して仕事をしている人。「営業担当」や出張の多い社員。
  2. 雇用型×在宅型
    会社に雇用されながら、子育てや親の介護、あるいはワーク・ライフ・バランスのために家で働く「在宅勤務者」。
  3. 自営型×モバイル型
    自営で仕事をしつつ、コワーキングスペース、電車、カフェ、家等を移動して仕事をする「ノマドワーカー」。「SOHO」「フリーランス」と呼ばれる方で、移動が多い人はここに含まれます。
  4. 自営型×在宅型
    会社などに属さず、外に出にくい状況にあるため、家で仕事をしている人。「在宅ワーク」、「在宅就業」などと言われています。

最近では、企業が社員の自宅近くや地方都市などに施設を用意してテレワークで働いてもらう「サテライトオフィス型」も増えています。

このように「テレワーク」と一口に言っても、たくさんの種類があります。目指すテレワークによって、それぞれ必要な支援策などが違ってくるので、自分はどんなテレワークをしたいのか、まずはよくイメージしてみるとよいでしょう。

 

テレワーク(在宅勤務)が普及しない問題点~どうしてテレワーク(在宅勤務)は広がらないの?~

テレワーク(在宅勤務)が普及しない問題点について、まずは日本のテレワーカー率がどのように変化してきたのかを見てみましょう。

1.テレワーカー率の推移
2002年から行われている、国交省によるテレワーク(在宅勤務)人口実態調査によると、2002年当時は6.1%でしたが、2005年に10.4%、2008年には15.2%になりました(自営含む)。しかし、2009年は15.3%、2010年は16.5%と、増加はしているものの伸び悩んでいる状況です。特に在宅型テレワーカー率はほとんど変化していません。

表:テレワーカー率の推移

出典:平成22年度 テレワーク(在宅勤務)人口実態調査(国土交通省)

また、同調査によると、インターネット環境やIT機器の進化等によって、テレワーク(在宅勤務)実施環境は向上し、テレワーク(在宅勤務)時間が増えた人も見られたそうです。しかしながら、全体としてテレワーカー率は伸び悩みの傾向にあります。その理由としては、セキュリティ強化等により、パソコンやデータの持ち出しが厳しくなり「テレワーク(在宅勤務)しにくくなった」ことを挙げています。

さらに、テレワーク(在宅勤務)を導入しない理由について、テレワーク(在宅勤務)未導入で導入予定もない企業へのアンケートによると、約7割が「テレワーク(在宅勤務)に適した業務が無い」という回答を挙げています。

2.テレワーク(在宅勤務)が普及しない問題点
では、テレワーク(在宅勤務)が普及しない問題点について考えてみましょう。テレワーク(在宅勤務)の抱える問題としては、次のような点が指摘されています。
  1. セキュリティの、情報漏洩の問題
  2. 社員の労務管理の問題(社員の働きすぎなど)
  3. 業績管理の問題(怠業、評価の難しさなど)
  4. コミュニケーションの問題(孤独感、情報共有)
  5. テレワーク(在宅勤務)に適した業務の問題(テレワーク(在宅勤務)でできる仕事が少ない)

しかし、これらの問題の多くは改善することができ、必ずしもテレワーク(在宅勤務)が不可能となる要因ではありません。また、これらの問題を克服することによって、業務の効率化を実現できることも考えられます。

  1. セキュリティの問題については、テレワーク(在宅勤務)導入企業の多くでは、一定水準の認証システムの利用、クライアント端末にデータを保存・プリントアウトできない仕組み、紙資料の持ち出しを原則禁止するなどのルールを制定・運用することによって対処できます。
  2. 労務管理の問題については、始業・終業の報告を行うことで、オフィス勤務者と同様に時間管理を行っているケースが多く、みなし労働制で運用している企業は少ないようです。また、原則として時間外労働を認めないことで、働きすぎを抑制しています。
  3. 業績管理については、テレワーク(在宅勤務)に特有な方法を用いてはおらず、一定期間において目標に照らした業績の把握・評価を行うという、多くの企業でも用いられる方法が一般的に運用されています。しかし、テレワーク(在宅勤務)が業績に対してどのような影響を及ぼしているかということについては多くの企業が悩んでいるようで、課題となっています。
  4. コミュニケーションの問題も大きく、特に家族的な日本の企業文化も相まって、なかなか容易ではない問題となっています。チャットやビデオ通話などのツールを利用することもありますが、テレワーク(在宅勤務)のために普段使っていないものを使うのではあまり効果が望めません。情報共有についても同様に、普段から使われていないものであれば簡単ではありません。日常的なコミュニケーションの方法や業務の方法について見直しをする必要があるかもしれません。
  5. テレワーク(在宅勤務)に適した業務がないという指摘もありますが、本当にそうでしょうか?生産現場や、顔を合わせて仕事をする必要のある業務は適さないと言えますが、コミュニケーションや仕事の進め方によっては、ほとんどの業務をテレワーク(在宅勤務)で行うことが可能です。そのためには、業務やコミュニケーションの見える化が大切になります。一つ一つの仕事の進め方を考えていけば、テレワーク(在宅勤務)でできる仕事はたくさん見つかるでしょう。
参考資料